使おうAED 減らせ突然死

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AED10年目の想い

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矢崎義雄 YAZAKI yoshio
  • 公益財団法人 日本心臓財団 理事長

日本心臓財団のAED普及啓発活動は、2000年の当財団設立30周年記念講演で、三田村秀雄先生がその重要性を熱く語られたときから始まります。

2004年、厚労省より一般市民のAED使用を認める通達が出される際には、三田村先生や河村剛史先生らをお招きし、メディア向けのシンポジウムを開催して、「お互いの命を守る社会つくり」を提唱しました。 そして、ACジャパンを通じた公共広告、ホームページや小冊子による啓発活動を行い、PUSHプロジェクトをはじめとする講習会実施活動の支援にも力を入れてきました。

日本循環器学会とも協力し、2011年の東北大震災の後には、避難所や仮設診療所等へのAED貸出し・寄贈を行っています。 さらに2012年には、AEDの有効的活用を願って、その設置基準に関する提言を発表しました。

現在、日本のAED普及台数は、先進諸国の中でも人口比ではトップとなっています。 しかし、もっとも重要なことは、このAEDを使える人がもっともっと増えることです。 私たちは「備えるAEDから、使えるAED」を合い言葉に、心臓マッサージ(胸骨圧迫)とAEDの使い方を多くの人に知っていただくため、PUSHプロジェクトの一環としてメッセージビデオ「あなたしか救えない大切な命」を制作しました。 ぜひ一度ご覧いただき、あなたもぜひAEDを使える一人になってください。

医学の進歩により、多くの心臓病患者の方を救うことができる時代になりましたが、その一方で病院に運ばれる前に心室細動という不整脈で亡くなってしまう人が年間7万人もいらっしゃいます。 その命を救うには、倒れた人のすぐそばにいる人たちが、救急車が来る前に胸骨圧迫とAEDを使うことが大切です。

一般市民の方がAEDを使用できるようになってちょうど10年目の今年、「減らせ突然死」プロジェクトが立ち上がりました。 一人ひとりが勇気を持って目の前で倒れた人を救おうとする社会になり、一人でも多くの命が心臓突然死から救われるよう願っております。